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窮鼠。

業界としての流れもあるんだろうけど、そろそろ新しい分野の仕事に取り込もうぜ?的な空気を社長がちょいちょい出してくる。正直全然やりたくないんだけど、確かに時間があるうちに新しいソフトの使い方でも覚えておかないと、将来肩身が狭くなる予感が少しばかりしなくもない。

新分野用のソフトは既に購入されていたものの、活用される事なく会社の棚でホコリを被っていた。ブツが手元にあるせいで拒否権も発動しづらく「ちょっと試しにやってみてよ。」などという不条理すぎる社長命令により、仕事の合間にソフトを渋々インストール。ハードディスク容量を一気に2ギガ喰われて若干凹む。総容量から見れば大したことないけど、色々入ってると後で泣きを見ることが多いので、余計なソフトは可能な限り入れたくない。まぁ会社の持ち物なんですけどね。

とりあえず起動してみようとしたら、関連ソフトの一つが立ち上がる前に強制終了してしまった。諦めずもう一度チャレンジするも、またしても同じようにソフトが落ちる。アプリケーションを起動する前からこの仕打ち。きっと神様が「そんな事はしなくてもいいんだよ?」と優しくおっしゃっているに違いないけど、強権を振りかざす悪魔にサラリーを貰っている身として、神様的な何かを罵倒しつつ原因を探る作業へと移行。まさかここまでスピーディーに泣きを見るハメになるとは思わなかった。

一通りネットで症状を確認するも該当例は無し。そもそも起動すらしないというのが腑に落ちない。同じパッケージに入ってる他のソフトは問題ないのに、一つだけが利用できないとか特殊すぎる。インストールに失敗したとか、ライセンス認証が駄目だったんだろうかと、とにかく色々と方法をを変えてアプローチ。それだけで一日が終わった。泣きを見たというか、純粋に泣きそう。

結果で言うならソフトの起動には成功した。何度も何度も実験を重ねるうち、ある一定の順序を辿った時にだけ、一度限りソフトが起動する事に気付く。それを取っ掛かりにして色々と検証していくうち、CPUやメモリの稼働率に問題があるのではと調べたら、アプリケーション起動時のCPU稼働率が異常に跳ね上がっていた。それを踏まえて起動時の負荷を下げるように調整したらアッサリと起動。つまり今日一日悩まされた原因は、瞬間的な事とはいえ『単なるスペック不足』でしかなかった。

あまりの虚しさに泣いた…なんてことは無く、社長に「分かりました!原因はメモリ不足のようですッ!」と爽やかに嘘を吐いて追加のメモリを買っていただく。1ギガ増。実際に足りてないから問題など無い。無いぞ。

泣きを見せられたから、嘘泣きで返したんだ。