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慰めの報酬。

テレビ付けたら日曜洋画劇場で007が放送されてて、ピアース・ブロスナンがエ口イ笑顔を満面に浮かべていた。懐かしいなーとなんとなく見ていたら、突如聞こえてくる『ジリリリリリリリ!!』というベルの大音量。何だ。何があった。

最初はテレビかと思ったが違う。次に何処かの非常ベルかと思ったがそれも違う。もっとずっと音が近い。これはひょっとして…とパジャマ姿のまま玄関ドアを開けてみたら、途端に聞こえてくる大音量。完全に自分トコのマンションじゃないか。

他の部屋の人も気付いてたのか、みんな一斉に外に出ている。初めて見る人多数。そして僕だけパジャマ。超恥ずかしい。出火とか緊急性の高いものじゃないのを確認してから、とりあえず部屋に戻って1分で着替える。何があるかわからんしね。

着替えてもう一度外へ。状況は変わらずといったところ。相変わらずベルが鳴っているものの、原因は見当たらない。誰もが『何処からだ?』という感じの顔してる。イタズラか何かだろうか。それにしても誰がどの部屋の住人か一目瞭然で分かる珍しい機会。隣の隣の人はこんな人だったのか。

結局何事も無かったみたいで、誰かが一時停止ボタンを押して終了。音が鳴ってる最中、別の階のオバちゃん一人が「どこからー!?ドコから鳴ってんのーーー!!!」と超絶にキレてた。迷惑なイベントだったけれど、このマンションにも面倒な人が居ると確認できただけで僕としては収穫だったかもしれない。気をつけよう。

なんにせよ無事でよかった。それにしてもジェームズ・ボンドがアクションしてる最中に鳴らなくてもいいのに。おかげでテレビと勘違いして、外に出るのが少しばかり遅くなってしまった。も、もちろんコレは僕が外に出るのが一番遅かった言い訳などでは無いぞ。上の階のお婆ちゃんにすらスピードで出遅れたなんて…。